minyoyaの日記

民謡について 曲目(解説・唄い方・雑学)を説明します!

真室川音頭 (山形県) 歌詞・解説・唄い方について

真室川音頭 (山形県) について

 

「 歌 詞 」

 1、 わたしゃ真室川の 梅の花 コーリャ

        蕾のうちから通って来る 

      (ハア コリャ コリャ)

        花の咲くのを 待ちかねて コーリャ

        あなたまた この町の鶯(ウグイス)よ

     (ハア ドントコイ ドントコイ)

 

2、 夢をみた 夢をみた 夢にみた コーリャ

       頂くところで 目が覚めた

    (ハア コリャ コリャ) 

       三々九度の 盃を コーリャ

       貴方と添うとこ 夢にみた

    (ハア ドントコイ ドントコイ)

 

3、 花の山形  紅葉の天童 コーリャ

  雪また眺むる 尾花沢

     (ハア コリャ コリャ)

       声ものどかな 新庄節 コーリャ

      庄内鶴岡 米の里

    (ハア ドントコイ ドントコイ)

 

4、貴方は御殿の 八重桜 コーリャ

       御殿の桜にゃ 届かない

     (ハア コリャ コリャ)

       いくら程よく 咲いたとて コーリャ

       わたしゃまた 垣根の朝顔

    (ハア ドントコイ ドントコイ)

 

5、 真室川よいとこ 新庄を受けて コーリャ
       娘また 美人で唄どころ 

    (ハァ コリャ コリャ)
      のぼりくだりに   ちょいと足とめて コーリャ
      聞いてまた  お帰りこの音頭

   (ハァ ドントコイ ドントコイ)
 

6、 裏からまわれば 垣根コあるし コーリャ
       表からまわれば 犬吠える

  (ハァコリャコリャ)
       なくな騒ぐな 泥棒じゃないよ コーリャ
       この家娘さんに ちょいと用がある

    (ハァ ドントコイ ドントコイ)
 

7、 山を越え山を越え はるばると コーリャ
       真室川見たさに 国を出た

  (ハァ コリャ コリャ)
  深山育ちの 百合の花 コーリャ
  そっとまた手折れば 香にまよう

 (ハァ ドントコイ ドントコイ)
 

8、 あちらは神室かしぐれが通る コーリャ
      心またぬれよか虹の橋

    (ハァ コリャ コリャ)
      せめて七色消えないうちにコーリャ
      主とまた越えよか秋山を

   (ハァ ドントコイ ドントコイ)
 

9、  男伊達なら三国一とコーリャ
  度胸またためすか泡の滝

   (ハァ コリャ コリャ)
  さっとしぶきに黒肌投げりゃコーリャ
  頬をまた染めるか虹つつじ

  (ハァ ドントコイ ドントコイ) 
 

10、 炭と木材山ほど積んで コーリャ
    白いまたお米の膝枕

         (ハァ コリャ コリャ)
         なんの都路千里の果ても コーリャ
         一夜また明ければ笑い顔

      (ハァドントコイドントコイ)
 

11、 向こうから来るのは 自動車が三台 コーリャ
         前はまた 大黒中恵美須

  (ハァコリャコリャ)
    あとの車に 宝を積んで コーリャ
         名ざして来るのは この家方

      (ハァドントコイドントコイ)
 

12、 今日は日もよい 天気も良いし コーリャ
         恵美須また 大黒浜遊び

       (ハァコリャコリャ)
         大鯛小鯛を 釣り上げて コーリャ
         釣り竿か ついで踊りだす

       (ハァ ドントコイ ドントコイ) 
 

13、 富士の山ほど 評判されて コーリャ
         笹のまた 露ほど思われて

       (ハァ コリャ コリャ)
         話ぐらいは したかも知れぬ コーリャ
        いまだに添い寝は したことねぇ

      (ハァ ドントコイ ドントコイ)

 

 

「解 説」

この唄は山形県 真室川町の民謡で、

花柳界の騒ぎ唄でございます。

元唄は明治時代に千島列島の樺太の出稼ぎ労働者が唄った作業唄

「ナット節」であったという説があります。

現地では現在でも真室川祭りで「真室川音頭」が唄われております。

 

 

「息継ぎ」

1、わたしゃ真室川梅の花コリャ(息継ぎ)

2、あなたまたこの町のウグイスよ(息継ぎ)

3、花の咲くの待ちかねてコリャ(息継ぎ)

4、ツボミの内から通ってくる(息継ぎ)

 

※上記の息継ぎが大変な場合(例として)

1、わたしゃ真室川の(息継ぎ) 梅の花コリャ(息継ぎ)

2、あなたまた(息継ぎ) この町のウグイスよ(息継ぎ)

3、花の咲くの(息継ぎ) 待ちかねてコリャ(息継ぎ)

4、ツボミの内から(息継ぎ) 通ってくる(息継ぎ)

のようにしても良いが、テンポも良い為、

一瞬でしか呼吸できないので間(拍子)から外れない様に注意して下さい。

なるべくなら1小節ずつ息が繋がる様に練習するのが望ましい。

 

 

「唄い方」

非常にテンポが良い曲で、リズムに合わせて唄うのが基本です。

その為には母音を使う事で間(拍子)を合わせやすくなり、

三味線とのタイミングを計りやすくなります!

では1小節ずつ母音を入れる箇所「」にして例として下記に述べました。

1、わたしゃー 真室川の 梅の「オ」花ー「ア」   コー「オ」リャ

2、あなたまーた この町「イ」の う「ウ」ぐ「ウ」い「イ」すよー

3、花のー咲くの「オ」を 待ちか「ア」ねて「エエ」 コー「オ」リャ

4、つぼみ「イ」の内か「ア」ら かよて「エ」くるー

あくまで母音は間(拍子)を取りやすくする為ですので、

この曲ではあまり極端に母音で強調しないように気をつけて唄って下さい。

それとこの曲は、三味線、尺八、笛、鳴物(太鼓など)様々な和楽器が入り賑やかに

囃子立てますので、唄い手も明るく少し調子(音程)など高く発声すると

よく映えると思います。

最後に「 お囃子 」について

真ん中(ハア コリャ コリャ)と最後(ハア ドントコイ ドントコイ)

にお囃子が入りますので、お囃子をする場合は高い調子で明るく掛け声を

して下さい。入るタイミングも重要です。

お囃子は言葉ですので、唄い手の様に唄いにいかない事が大切です。

 

Youtube 動画 」

唄い方など、実演、解説しております。

よろしければ、下記よりご覧下さい。

 

真室川音頭 唄い方 動画

https://youtu.be/ToQY2clwbaI

 

真室川音頭  三味線 伴奏  カラオケ動画

三味線音色に合わせて、自分の音程の高さを見つけて、唄ってみよう!

https://youtu.be/NkWmwG4SP5c

 

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祖谷の粉引き唄 (三味線バージョン) 歌詞・解説・唄い方 について

祖谷の粉引き唄 (徳島) について

「 三味線バージョン 」

 

「 歌 詞 」

1、 祖谷のかずら橋ゃ   蜘蛛の巣(ゆ)のごとく

    風も吹かんのに ゆらゆらと

         吹かんのに  吹かんのに  風も

         風も吹かんのに ゆらゆらと

 

2、 祖谷のかずら橋ゃ  ゆらゆら揺れど

         主と手を引きゃ 怖くない

         手を引きゃ 手を引きゃ 主と

         主と手を引きゃ 怖くない

 

3、   祖谷の源内さん 稗(ひ)の粉にむせた

         お茶がなかったら むせ死ぬる

         なかったら  なかったら  お茶が

         お茶がなかったら むせ死ぬる

 

 4、  粉引き婆さん お年はいくつ

      わたしゃひき木と  おない年

         ひき木と  ひき木とわたしゃ

         わたしゃひき木と  おない年

 

 

「 解  説 」

 

 

祖谷地方で粟や稗を常食としていて、

その粉引きも夜なべ仕事にするので、昼間の仕事についうとうととなる。

その眠気をさますために唄われた唄が粉引きである。

蜘蛛の巣(す)は、方言で蜘蛛の巣(ゆ)という。

 

「 歌詞の意味 」

 

かずら橋は、遠くから見れば、かずらが上から下へ又横へといろいろ

はりめぐらされているので、丁度蜘蛛の巣のように見える。そして、

風が吹かなくても、いつでもゆれているという意味。

 

 

「息継ぎ(ブレス)の場所」

例:1番歌詞 ※歌詞前の数字は小節を表している

1、祖谷のかずら橋ゃ  蜘蛛の巣のごとく (息継ぎ)

2、風も吹かんのに(息継ぎ) ゆらゆらと (息継ぎ)

3、吹かんのに 吹かんのに 風も(息継ぎ)

4、風も吹かんのに(息継ぎ) ゆらゆらと (息継ぎ)

 

※ 1小節目の息継ぎで大変な場合

  「 祖谷のかずら橋 」で息継ぎをしてから「 蜘蛛の巣 」と唄っても良い。

 

 

「 唄い方 」

唄全体のポイントは表現力がとても大事な曲です。

しかし、全体的に抑揚(メリハリ)はつけにくい曲でもあります。

粉引きは、女性達の大切な夜なべ仕事として行われ、

その退屈しのぎに眠気覚ましに唄われた曲で、

曲は素朴で素直に又唄尻りは丁寧に長くのばして単調な唄い方が良い。

又歌詞は蜘蛛の巣(す)を蜘蛛の(ゆ)と方言で唄うと地方の味が出ます。

 

1、「祖谷のかずら橋ゃ」唄いだしは柔らかく軽くでましょう!

  段々と階段を登る感じで音程を上げましょう!

  「蜘蛛の巣のごとく」は文字と文字の間に少し間をとり、

       膨らませながらゆっくりと歌詞を送る(渡す)様に唄おう。

       語尾の「く」から唄尻は段々と音量が上がる様に唄い、

       最後スーっと抜ける様に控えめに締める。

 

2、「風も吹かんのに」はゆくっり軽く流す様に唄う。

      「の」と「に」の間に母音「オ」を入れると間(拍子)が取りやすい。

     「ゆらゆらと」で歌詞を膨らませながら。間合いを計り、ゆっくり聞かせる。

 

3、「吹かんのに 吹かんのに 風も」は声量は抑えて、

        歌詞を主張しハッキリ出すぎない様に気をつけましょう。

        ですので、声のトーンに気を付け真っすぐ唄いましょう。

        唄い込むとしたら「風も」で一言一言少し母音を膨らませて唄うと良い。   

      一番ポイントは重たく(遅く)唄わない様に気をつけましょう!

 

4、「風も吹かんのに  ゆらゆらと」は2小節目と同じ唄い方で良いです。

       唄い出しからオブラートに包み込む様に柔らかく発声し、

    「ゆらゆらと」後半を唄尻も含めてゆったりと聞かせて下さい。

 

 

Youtube 動画 」

唄い方、実演、解説しております。

よろしければ、下記よりご覧下さい。

 

祖谷の粉引き唄 唄い方 動画

 

 

 

 

祖谷の粉引き唄 三味線 伴奏  カラオケ動画

三味線の音色で自分の音程の高さを見つけて、唄ってみよう!

 

 

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日向木挽唄 (宮崎県) 歌詞・解説・唄い方について

日向木挽唄 (宮崎) について

 

「 歌 詞 」

1、 ヤーレー

    山で子が泣く 山師の子じゃろ

         ほかに泣く子が あるじゃなし

         (ハーチートコ  パートコ)

 

2、 ヤーレー

         山師さんたちゃ 山から山へ

         山師ゃ やもめで 子は持たぬ

         (ハーチートコ  パートコ)

 

3、   ヤーレー

         大工さんより 木挽きがにくい

         仲のよい木を 引きわける

        (ハーチートコ  パートコ)

 

「 解  説 」

宮崎県は広大な山林を有し、古来たくさんの木材を産出しているが、

この唄はこの木材の切り出しや、製材の時、

大きなのこぎりを手にした、木挽山師の唄である。

この木挽山師は、もっぱら肉体労働者で大のこぎりで木材を手引きするもの、

それこそ筋骨隆々の人並み優れた男達であったため、

当時はこの作業に欠かせない一級技術士であり、待遇もよく、

歌詞にもあるように村娘の憧れでもあった。

この唄の源流は、冬の農閑期を利用して九州の山々へ出掛けて行った、

広島県の木挽職人が伝えた広島木挽唄だと言われている。

今日の節廻しは、奈須稔(美静)が故郷、東臼杵郡西郷村の木挽唄に

西諸郡地方の木挽唄の囃し言葉を入れてまとめあげたものである。

 

「 言葉の意味 」

山師・・・鉱山の採掘者等の意味に使われる場合が多いが、ここでは木挽山師の意味。

 

ハーチートコ パートコ・・・鳥の鳴き声を表している。

 

「息継ぎ(ブレス)の場所」

例:1番歌詞 ※歌詞前の数字は小節を表している

1、ヤーレー (息継ぎ)

2、山で子が泣く(息継ぎ)

3、山師の子じゃろ(息継ぎ)

4、ほかに泣く子が(息継ぎ)

5、あるじゃなし

 

「 唄い方 」

1、「ヤーレ」は「ヤ」で声を大きく遠くに呼び掛ける様に唄う。

「レ」を引き付ける様に強く主張する様に唄う。

唄い出しポイントは、やまびこ「ヤッホー」というように

「ヤ」は自分からと思い、「レ」は山から聞えてくるイメージ。

 

2、「山で子が泣く」は語りの所ですので、声量は抑えて、

歌詞を言葉で読む様に流して唄う。

(泣「ア」く) 間に母音を入れると拍子が取りやすい。

 

3、「山師の子じゃろ」は母音を入れながら音程を取ると上手く唄える。

一番気をつけないといけないのが、一息で唄う事と語りの部分ですので、

唄い出しから長く唄うと「子じゃろ」ぐらいでばてます、

ブレスに余裕を持って、最後まで唄い切る事を意識しよう!

ポイントは歌詞の言葉を読むような感じで、

所々で母音を入れる事で拍子(タイミング)をつかむ。

例: ( 山「アア」師の「オオ」こじゃ「アア」ろー )

特にこの唄のポイントとなる場所ですので、

「山」は高音からはじまり、語尾「ろ」は低音で響く様に唄うと

抑揚(メリハリ)がつき、唄い出しから階段で降りる様な感じで

母音のところでリズムやテンポを取り、「ろ」まで下りる。

ここで本来母音を入れる所は、民謡独特の節(コブシ)を入れると良い。

ここでは初心者でも唄える様にしております。

 

4、「ほかに泣く子が」はこの唄の聞かせ所(サビ部分)です。

ポイントは「ほかに泣く子が」まで言葉で読む様に唄う事で

唄い込みにいかず、長く唄わない様にするのが大事、

その後、後半の節で力を入れ、大きく唄う!

例: ( ほかに泣く子が 「アア」「アア」↑  「アー。」)

後半「アア」「アア」↑  「アー」は最初「アア」声を控えめにし、

真ん中「アア」↑で高く上げ(高音)、最後「アー。」で大きく遠くへ声を送る

様なイメージで力強く最後は唄い切る!最後「アー」と唄尻が伸びたら、

パッとやめるのがポイント、だらだらと唄尻はのばさない様にして下さい。

 

5、「あるじゃなし」はまとめて唄う事がポイントです。

例:( ある「ウウ」じゃ「アア」な「アア」しー )

所々でハズミ音(リズム)  例えば「ウウ」などを入れておりますが、

母音ではなくリズムぐらいので感じで入れて下さい、

ポイントはリズムを取る様な感じで軽く唄い流して下さい。

唄尻の伸ばす長さは最後 お囃子「ハーチートコ パートコ」が入ると、

はそこでやめて下さい。

最後の唄尻はお囃子が入るとこで重なるのが目安で止めて下さい。

お囃子「ハーチートコ パートコ」は唄とよく呼吸を合わせて入れる。

 

 

Youtube 動画 」

唄い方、実演、解説しております。

よろしければ、下記よりご覧下さい。

 

日向木挽唄 唄い方 動画

https://youtu.be/DkHKKMiYdOA

 

 

日向木挽唄 尺八 伴奏  カラオケ動画

尺八の音色で自分の音程の高さを見つけて、唄ってみよう!

https://youtu.be/gcjFCX7K8Ao

 

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貝殻節 (鳥取県) 歌詞・解説・唄い方について

貝殻節について

 

「 歌 詞 」

1、 何の因果で 貝殻漕ぎなろうた

  (カワイヤノーカワイヤノー)

    色は黒なる 身はやせる

      (ヤサホーエーヤ ホーエヤエーエー ヨイサノサッサ

          ヤンサノエーヨイヤサノサッサ)

 

 

2、 戻る舟路にゃ 櫓櫂が勇む

  (カワイヤノーカワイヤノー)

    いとし妻子が 待つ程に

      (ヤサホーエーヤ  ホーエヤエーエー

          ヨイサノサッサ ヤンサノエーヨイヤサノサッサ)

 

 

3、 忘れられよか 情けも厚い

  (カワイヤノーカワイヤノー)

    あの娘(コ) 浜村お湯育ち

       (ヤサホーエーヤ ホーエヤエーエー ヨイサノサッサ

          ヤンサノエーヨイヤサノサッサ)

 

 4、 帆立貝なら 帆立てて行こうよ

  (カワイヤノーカワイヤノー)

   私しゃあなたに 義理たてる

  (ヤサホーエーヤ ホーエヤエーエー ヨイサノサッサ

   ヤンサノエーヨイヤサノサッサ)

 

 

5、 浜村沖から 貝殻が招く

  (カワイヤノーカワイヤノー)

   かかよ飯(ママ)たけ 出にゃならぬ

  (ヤサホーエーヤ ホーエヤエーエー ヨイサノサッサ

   ヤンサノエーヨイヤサノサッサ)

 

 

「解  説」

浜村温泉地方に伝わる唄で、帆立貝の貝殻をとりにいく作業に唄われた唄。

現地では帆立貝を取りに行く作業ではなく、

「ヤコウ貝」を取りに行く時に唄っている作業唄である。

 

「息継ぎ(ブレス)の場所」

例:1番歌詞

何の因果で(息継ぎ)

貝殻漕ぎなろた(息継ぎ)

色は黒なる 身はやせる(息継ぎ)

ヤサホーエーヤ(息継ぎ)

ホーエヤエーエエ ヨイヤサノサッサ(息継ぎ)

ヤンサーノエーエ ヨイヤサノサッサー(一息)

 

「唄い方」

作業唄ですので、力の入れ所を覚えよう!

唄う心構えとして、現場(仕事)に向かう漁師になった気持ちが一番良いが

ほとんどの方がやった事もない作業ですので、気持ちは「もどき」程度で大丈夫!

漁師の唄でもありますので闘争心(情熱)や声は

太く、重く、高い調子で唄う様に心がける。

まず「何の因果で」は、「何の」を力強く主張して唄う。

「因果」の「因」を高くすくい上げるように唄い、

「貝殻漕ぎ」の(漕ぎ)で、「イ」母音を高くすくい上げるように唄う。

お囃子「可愛いやの」は、遠くの人に呼び掛ける様(聞かせる様)に発声する、

「色は黒なる 身はやせる」は、この唄の聞かせ所(サビ部分)です。

「色は黒なる」は力強く、歌詞を主張する様に唄う。

ここはできれば太い声で唄うとなお良い!

「身はやせる」は柔らかく軽く流し、声量は抑える。

最後「ヤサホエヤ」からは唄い手、お囃子も一緒にコーラスで唄う方が良い。

基本的に大きい声で力強く唄うと良い!

手拍子で手を叩いた所を強く、

手を開いた所を弱くすると抑揚(メリハリ)もつきやすい。

 

Youtube 動画 」

唄い方、実演、解説しております。

よろしければ、下記よりご覧下さい。

 

貝殻節 唄い方 動画

https://youtu.be/JUlsyGyUgh0

 

貝殻節  三味線 伴奏  カラオケ動画

三味線音色に合わせて、自分の音程の高さを見つけて、唄ってみよう!

https://youtu.be/XfmsWgnMz5Y

 

 

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佐渡おけさ(新潟県) 歌詞・解説・唄い方について

佐渡おけさ (新潟) について

 

「歌 詞」

 

1、 ハアー 佐渡へ(ハ アリャサ)

       佐渡へと草木もなびくよ(ハ アリャ アリャ アリャサ)

       佐渡は居よいか 住みよいか(ハ アリャサー サッサー)

 

2、 ハアー 来いと(ハ アリャサ)

       云うたとて行かりょか佐渡へ(ハ アリャ アリャ アリャサ)

       佐渡は四十九里 波の上(ハ アリャサー サッサー)

 

3、 ハアー 佐渡と(ハ アリャサ)

       柏崎ゃ棹さしゃ届くよ(ハ アリャ アリャ アリャサ)

       なぜに届かぬ わが想い(ハ アリャサー サッサー)

 

4、 ハアー 雪の(ハ アリャサ)

       新潟吹雪に暮れてよ(ハ アリャ アリャ アリャサ)

       佐渡は寝たかよ 灯が見えぬ(ハ アリャサー サッサー)

 

5、 ハアー おけさ(ハ アリャサ)

       踊るなら板の間で踊れよ(ハ アリャ アリャ アリャサ)

       板のひびきで 三味ゃいらぬ(ハアリャサーサッサー)

 

6、  ハアー 波の(ハ アリャサ)

       上でもござるならごんせよ(ハ アリャ アリャ アリャサ)

       舟にゃ櫓もある 櫂もある(ハ アリャサー サッサー)

 

 

「解    説」

おけさの前身は、北九州地方のハンヤ節が、日本海を往来した船頭により、

新潟側に上陸した。 

 

「言葉の意味」

おけさ・・・これには色々と仮説があります。

例1:お店(店主)の飼い猫が店主の為に美女に化けてお店の為に歌を歌い尽くした事から

  「猫の恩返し」と言われこれが変形し、おけさ節となった。

例2:お千代とお今朝という歌が上手な美人姉妹がおり、

    姉(お千代)の歌を「お千代節」、妹(お今朝)の歌を「お今朝節」と言われた事から

          妹の節まわしが使われる場合は「おけさ節」と言われた。

 

 

「息継ぎ(ブレス)の場所」

例:1番歌詞 ※「」は母音

ハー 佐渡へ (息継ぎ)

佐渡へと草木もなびくよ (息継ぎ)

佐渡は居よいか  住みよいか

 

 

※「ハー 佐渡へ」で一息では大変な場合、

    「ハー」で一度息継ぎをし、「佐渡へ」と唄い続いて下さい。

      但し、すぐに「佐渡へ」と入らないと、拍子から外れてしまうのでご注意下さい。

 

「唄い方」

唄い出し「ハアー」は最後まで出し切る様に唄尻が下がらない様に気を付けて下さい。

特に「ハアー」は民謡独特の節まわしなど入れず、真っすぐ伸ばします。 

この唄の「ハアー」の拍子は、2拍伸ばすのが基本です。

しかし3拍や4拍のばす節もございます。伸ばしたから悪いなどはございませんので、

あくまで拍子の目安と思って、自分に合う拍子で唄うと良い。

但しこの唄は「ハー」を聞かせる場所(サビ部分)ではございませんので、

声量は張り過ぎない様に気を付けましょう!

佐渡エーエエ」は後半の語尾「エエ」に力を入れると良い。

佐渡へと草木もなびくよ」は母音を間に入れる事により、

拍子(タイミング)をとりやすくなります。初めて唄う場合や拍子がまだ取りにくい時は、母音に力を入れ強調して唄う事をオススメ致します。

慣れてきたら、歌詞の方を重点的に母音はメリハリ入れる為と思って唄う方が良い。

例:佐渡へ「エ」と「オ」く「ウ」さ「ア」き「イ」も「オ」

  な「ア」び「イ」く「う」よ

最後の「 佐渡は居よいか  住みよいか 」はこの唄の聞かせ所(サビ部分)です。

唄い方として「佐渡は居よいか」は声量を少し抑えて、

「住みよいか」で声を少し張るぐらいで唄う方が抑揚(メリハリ)がつきやすい。

例:佐渡は居よ「オ」いーかー「ア」 住「ウ」み「イ」よ「オ」いーか

「 唄い方 補足 」として

新潟県の民謡の殆どの唄い出しが「ハアーア」と言うのが多く、

それだけに「ハー」の間の取り方が難しい。

正調佐渡おけさも「ハー」の唄い出しが難しい。

節廻しも東北民謡とは違い、小節もなだらかに、唄尻に入れて唄う。

しかも哀調をおびた唄い方をするのが特徴で、

伴奏には三味線、笛、太鼓が必ずつき、哀調をおびた中でも賑やかに唄う。

踊りをつけて唄う場合は

最後にテンポの早い選鉱場おけさで終わるのが特徴である。

 

 

Youtube 動画 」

唄い方、実演、解説しております。

よろしければ、下記よりご覧下さい。

 

佐渡おけさの唄い方 動画

https://youtu.be/zM0Vi4qXFyA

 

佐渡おけさ  三味線生伴奏  カラオケ動画

三味線音色に合わせて、自分の音程の高さを見つけて、唄ってみよう!

「ハー」ロングバージョン

https://youtu.be/KLOBnrnvEDo

 

「ハー」ショートバージョン

https://youtu.be/MjqiV2oB148

 

民謡や和楽器を習いたい場合

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外山節 (岩手県) 歌詞・解説・唄い方について

外山節 (岩手) について

 

「歌 詞」

 

1、外山街道に 笠松名所(ハイハイ)

   名所越えれば 行在所

   コラサーノサンサ コラサーノサンサ

 

2、わたしゃ外山の 日陰のわらび(ハイハイ)

   誰も折らねで ほだとなる 

   コラサーノサンサ コラサーノサンサ

 

3、わたしゃ外山の 野に咲く桔梗(ハイハイ)

   折らば折らんせ 今のうち 

   コラサーノサンサ コラサーノサンサ

 

4、わしと行かぬか あの山陰に(ハイハイ)

   駒コ育てる 萩刈りに

   コラサーノサンサ コラサーノサンサ

 

5、南部外山は 山中なれど(ハイハイ)

   駒コ買うなら 外山に 

   コラサーノサンサ コラサーノサンサ

 

 

「解    説」

 盛岡市の北方に藪川村、外山があり、

この唄はそこの牧場の作業員や人達が唄った「草刈り唄」である。

 

「言葉の意味」

ほだ・・・枯れてしまうという意味。

駒コ・・・馬の事。

行在所・・・実在はしないが、かつての外山の林野が

      皇室の御料牧場なったこともあり、それをさっして唄った。

 

 

「息継ぎ(ブレス)の場所」

例:1番歌詞 ※「」は母音

外山街道に (息継ぎ) 笠松名所 (息継ぎ)

名所越えれば  行在所 (息継ぎ)

コラサーノサンサ (息継ぎ)

コラサーノサンサ

 

※「名所越えれば 行在所」で一息では大変な場合、

「名所越えれば」で一度息継ぎをし、「行在所」と唄い続けて下さい。

 

「唄い方」

※「」のカタカナは母音 、(  )は唄う際の節まわし

さらりとしたリズムで、歌謡曲風に唄われがちだが、

野の唄なので雄大な岩手の山を背にした のどかな外山牧場と、

そこで働く人々の情緒を表現する為にも、

力の入れ所に気をつけて、ゆったりと唄うと良い。

あまり声を目一杯張り過ぎず、抑え過ぎずといった感じで、

声量は出す出さないで気を付けないといけない。

この唄はとても節(コブシ)が多い曲である為、民謡暦浅い方や初心者でも唄えるように

ここでは初心者の為にあまり節を使わない唄い方を説明致します。

唄い出し(外山か「ア」い「イ」ど「オオ」に「ィィ」)と

(かさま「ア」つ「ゥゥ」め「エ」「エエ」い「イ」しょ「ォォ」)は

所々に母音を使ってタイミング(間)をつかもう。

ここでお囃子(ハイ ハイ)と入ります、お囃子は唄い手よりも

音程を高めで発声し、唄い込まない様に言葉で掛け、唄い手との間を取る。

後半の歌詞(名所越えれば  行在所)はこの唄の聞かせ所(サビ部分)ですので

(名所「オ」越えれば「ア」)は低音から唄い出し、階段で上がる様な感じで

段々と音程を上げ、(あ「ア」ん「ン」ざいー「ィ」しょ)は

唄の流れで流しながら唄わない様に気を付け、

母音で間をとってから次の節を唄うように心がけよう!

特に母音の力の入れ方に気をつけ、声を張り過ぎないように唄う。

最後の(コラサー「ア」ノサンサ)はここは合唱で唄い手もお囃子も

一緒唄う方が良い。真ん中で一度「ア」の母音をつくと拍子と合う。

 

Youtube 動画 」

唄い方など、実演、解説しております。

よろしければ、下記よりご覧下さい。

 

外山節の唄い方 動画

 https://youtu.be/W8IDcOq-DmU

 

外山節  三味線生伴奏  カラオケ動画

三味線音色に合わせて、自分の音程の高さを見つけて、唄ってみよう!

https://youtu.be/C5sDjDNWYzs

 

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稗搗節 (宮崎県) 歌詞・解説・唄い方について

稗搗節 (宮崎) について

 

「歌 詞」

 

1、庭の山椒(さんしゅう)の木 鳴る鈴かけて ヨーホイ

   鈴の鳴るときゃ 出ておじゃれよ

 

2、鈴の鳴る時 何と言うて出ましょ ヨーホイ

   駒に水くりょと 言うて出ましょ

 

3、おまや平家の 公達ながれ ヨーホイ

   おどま追討の 那須の末よ

 

4、那須の大八 鶴富捨てて ヨーホイ

   椎葉立つときゃ 目に涙よ

 

「解    説」

 熊本県に近い山村、東臼杵郡椎葉村地方に伝わる労作唄である。

椎葉村は山村なため、米はとれず、稗や粟を常食としてきた。

その稗を四、五名が立臼で搗く時に唄う。

稗搗きは、主に農閑期の冬に、親しい者同志が集まり行われた。

 

「歌詞説明」

1、夜の山椒の木に、馬の鈴をかけて鳴らすから、それを合図に出てこいよ。

 

2、鈴が鳴ったからって親達に何て断って出てくるのよ。

  そうだわ、馬が水がほしいといっているから出てくるわ。

 

こうした恋唄を交換しながら稗搗の作業をすすめていった。

 

 

「息継ぎ(ブレス)の場所」

例:1番歌詞 ※「」は母音

庭の山椒の木 (息継ぎ) 鳴る鈴 (息継ぎ)

「ウ」かけて  ヨーホイ (息継ぎ)

 

鈴の鳴るときゃ (息継ぎ)

「ア」出ておオオ オオオオー (息継ぎ)

オオオ オオオ  じゃれよ

 

「唄い方」

※「」のカタカナは母音 、(  )は唄う際の節まわし

那須の大八、鶴富姫の悲恋物語なので、テンポをゆっくり、

小節をきかせて唄う事が大切になります。

唄い出しからあまり弾みすぎない様に注意し、全体的に声量は抑えて唄う。

山椒は「さんしゅう」と発声する。

庭の山椒の木 イーイィ 唄尻「イーイィ」は最初の「イ」から後半の「イ」まで

伸ばすだけではなく、優しく受け渡すように声量は抑えながら、

後半の「イ」を聞かせる様に 声を響かせて唄うのがポイント!

( 鳴る「ウ」す「ウ」ず ) で息継ぎをし、「ウ」の母音を言ってから

(「ウ」かけて ヨ「オオ」「オオオ」ホイー)という形で柔らかく唄う。

(鈴の鳴る「ウ」ときゃ)真ん中の「ウ」母音で軽くついてから(ときゃ)につなぐ。

最後の歌詞「出ておじゃれよ」はこの唄の聞かせ所(サビ部分)

(「ア」出ておオオ オオオオー)で息継ぎをする、

この時「ア」の母音を言ってから唄い出し「オ」の母音は軽く柔らかく発声します。(オオオ オオオ  じゃれよ)は、

最初「オオオ」は少し山を描くような感じで声を少し張ります。

後半「オオオ」は軽く透き通る様な声で発声するのが望ましい。

「出ておじゃれよ」の節のまわし方によって、

この唄の哀愁や情緒、民謡の味が伝わりやすい。

 

Youtube 動画

唄い方など、実演、解説しております。

よろしければ、下記よりご覧下さい。

 

稗搗節の唄い方 動画

 https://youtu.be/H6hV9_sDGgc

 

稗搗節  三味線生伴奏  カラオケ動画

三味線音色に合わせて、自分の音程の高さを見つけて、唄ってみよう!

https://youtu.be/-_KPRC_9JXg

 

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